いつか書きたいを実現したい人へ。
素晴らしい俳優さんたちが全員見事なまでに二つ返事でお引き受けしてくださり、集まって下さいました。
世の中には脚本講座として優れている講座はたくさんあるのですが、俳優さんに演じていただけるプログラムになっているところはあまり見かけないのでこういう形は珍しいかなと思います。
脚本というのは演じられることで学べることが多いです。何故なら、書いた文字そのものをお客様にはお届けしないから。
演じていただくことで、自分はこんな解釈で書いたけど、全然違う風に演じてもらったらこっちも素敵だなとか。思ったより文字が多いと伝わらないかもとか。音で聞くと分かりにくいんだなとか。動きをもっと入れたら良かった!とか気づきがあります。
それに何より素敵な俳優さんが自分の書いた物語を演じてくれるのってモチベーションになるんじゃないかなと。
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普段小説や漫画を書いて(描いて)いる方、自分の作品を舞台脚本にしてみるのも素敵だなと思います。舞台脚本やってみたい!と思い立っていきなりプロの俳優さん方に演じてもらえる機会は恐らくそうそう作れないかなと思うのです。
もしその先に主催公演を考えているのであれば、名刺代わりのご挨拶脚本にもなるかもしれません。この方の作品ならと思ってもらうことを目標にするのも良いですよね。
普段俳優さんをされていらっしゃる方が、脚本も勉強したいもOKです。私も元々俳優ですし前回も俳優さんが参加して下さってました。何がどう仕事になるか分かりません。
書き上げた脚本を、自分の劇作家としてのポートフォリオとして営業用に使う手もありそうです。
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これ面白いかなと不安になれば(皆そうなる)松岡修造ばりに励ましますし、23年書き続けた持てる限りの経験や知識を総動員した具体的アドバイスをします。整理がうまくいってなさそうな時には提案もしますが、それを取り入れるかは自由です。
このワークショップを仕事として考えるとしたらもう少し私にとって楽だったり、手元に残る良い方法はあるかもしれませんが、参加者の方には出来るだけハードルに感じにくい価格にしたい。参加した動機=目標を達成して欲しい。俳優さんや制作スタッフさんにもう少しお支払いしたい。などなど考えるうちに、私の手元にはあまり残らない仕様になっております。
多分ビジネス目線ではとんだあまちゃんなのだと思いますが、「演劇の入口になる」を理念にしてる自分としては、未来の劇作家の最初の一歩目をお手伝いする。無闇にハードルを上げず、趣味でやってみたい方も全力ウェルカム。そして、俳優さんという専門職のお仕事を不当に安く頼まない。そこは大事にしたいなぁと。
普段、舞台脚本のプロとして過ごしていない方にとって、ひとりで書いてみたいと思う事は、どうしても後回しになりがちだと思うのでこの機会に飛び込んで欲しいなと思います。
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そんなワークショップですが、前回、実は、涙した方も何名かいらっしゃいました。
お仕事をしながら一生懸命に書くので、間に合わないじゃないかとプレッシャーを感じたり。周りが凄いと感じたり。面白くならないと怖くなったり。
私はもちろん全力サポートするのですが、同じ参加する仲間と一緒に頑張っていくことが支えにもなります。
一期生(と自ら言って下さった皆様)は戦友的な部分があるのか、相談しあったり、お友だちになった方も多いようです。素敵な方々ばかりで頼もしかったです。
金額的な部分でハードルはあるかもしれませんが、基礎が一通り学べて、一週間あたり一万円で徹底フィードバックとプロの俳優さんによる発表付きはおそらくなかなかお値打ちです。
きっと忘れられない、全力な1ヶ月になります。ちょっと大変ですが、ちょっと大変だからこそきっと良い1ヶ月になります。
始めなければ始まらないし、考えていることはなるべく早めに世に生み出してしまいましょう。
“いつか”一作目を書くなら、多少心配でも腰が重くても今書いた方が断然良いです。“いつか”だったはずのタイミングでは何作も花開くかもしれません。
そして、このワークショップが継続するかも未定なので……これが最後かもしれません。
お会い出来るのを楽しみにしております。